釣り場で使う以上、引きずって傷がつく、釣り針が刺さって穴があくなどの可能性は常にあります。に準備中に穴が開くと、せっかくの休日が台無しになってしまいます。
劣化に対しては「熱溶接」で解決していますが、傷に対する強さは、生地の厚みが重要です。
PVC製の船体では主に、2~8馬力エンジン対応のゴムボートやフローターの生地の厚みは強いもので「0.7mm」ですが、バイソンウェーブでは、更に強い厚み「0.9mm」の生地で統一しています。この生地は15馬力エンジン以上対応のゴムボートに採用されている、とても強い生地です。
わざと針でさせば穴は開きますが、釣り針が触れたぐらいではビクともしませんので、通常の使用では穴あきの心配はほとんどありません。
仮に針先で穴が開いた場合でも、目安として2~3時間はほぼ原形をとどめていますので、落ち着いて着岸できます。(仮に穴あきに気付くのが遅れた場合でも、一定以上、空気が抜けて減圧すれば、排出量も減り、しばらくは、ふわふわの状態を保っています。そもそも、その他の気室はそのままですので安全に着岸できます)
PVCコーティングされている内部の基布は、0.7mm、0.9mm共に、とても伸びの少ないポリエステル製の「1000デニール(1100デシックス)」を採用していますので、生地の厚みを問わず、膨らませた状態では変形しにくい堅いチューブになりますが、傷に対する耐久性や引き裂き強度にはかなりの差がでます。
生地に切り込みを入れて裂こうとした場合、0.7mmは比較的簡単に裂けますが、0.9mmは簡単には裂くことができません。
釣り場で使用する以上、「傷に対する耐久性」も、大切な性能と私たちは考えます。
デメリットとして考えられる事としては、生地が厚い分、とても重くなる印象がありますが、実はそうではありません。
例えば、
フローターの場合
0.9mm厚:12kg→0.7mm厚:11kg
ボートの場合
0.9mm厚:43kg→0.7mm:40kg
となります。
積み込む釣具の量などで消えてしまうほどの重量差です。
しかし、この数kgの差で「安心感は倍ほど違います」
これが「耐久性」を優先し、あえて弱い生地を採用しない理由です。強い生地だけでは「釣り場」の環境に対応するには、まだ不十分と私たちは考えます。
離着岸の際、最もダメージを受けやすい船底部分は、それぞれのモデルにあわせて、ボート生地やキール、防舷材などであらかじめ「補強加工」を施し、更に耐久性を高めています。